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不破 康裕; 岩下 芳久*; 栗山 靖敏*; 頓宮 拓*; 早野 仁司*; Geng, R. L.*
Proceedings of 20th International Conference on RF Superconductivity (SRF 2021) (Internet), p.323 - 325, 2022/05
超伝導空洞の性能評価のため、空洞温度、電解放出X線、捕獲磁束の分布を高い位置分解能で測定するマッピングシステムを開発している。高い位置分解能を有するシステムを構築するには数多くのセンサーが必要であるが、センサーの個数が増加するとそれに伴い配線の量も増加するため低温用器内の配線が複雑さが増すことや配線を通じた熱侵入も大きくなるなど効率的な実験を妨げる要因となる。そこで本研究では、空洞試験を行う低温用器内でセンサーと同一基板上に読み出し信号をスキャンするマルチプレクサーを設置した効率的なマッピングシステムを開発している。本発表では開発中のマッピングシステムの概要と試験結果を報告する。
大内 伸夫; 原研/KEKリニアック設計チーム
KEK Proceedings 2000-23, p.39 - 43, 2001/02
原研では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)と共同で陽子加速器用超伝導空胴の開発を進めている。平成11年度には、単セル空胴(=0.886,2個)の処理・試験、5セル空胴(=0.5及び=0.886)の処理・試験、及びパルス運転時のダイナミックローレンツデチューニングの測定を行った。単セル空胴では、最大表面電界45~51MV/mを達成し、良好な性能を得たが、5セル空胴では、18~20MV/mとなっており、単セル空胴ほどの性能は得られていない。また、パルス運転時のダイナミックローレンツデチューニングの測定では、モデル計算と良好な一致を示し、モデル計算の妥当性が実証された。
千代 悦司; 築島 千尋*; 大内 伸夫; 椋木 健*; 長谷川 和男; 水本 元治
KEK Proceedings 2000-23, p.34 - 38, 2001/02
超伝導リニアックにおいて空胴内にRF電圧を印加するとローレンツ応力により空胴壁面が変形する。パルス運転を行うと、このくり返し応力により空胴壁面が振動し共振周期数変動が起こる。この周波数変動を低く抑えるためには、RFを連続ないし長パルスで空胴に印加することが望ましいが、一方、消費電力の低減のためには、パルス長を極力低く抑えたい。そこで大強度陽子加速器計画で検討されている972MHz空胴の定常パルス運転における共振周波数変動をシミュレーションし、パルス幅が短くかつ周波数変動が起こりにくいRFパルス構造を導いた。
椋木 健*; 村井 隆*; 来島 裕子*; 大内 伸夫; 草野 譲一; 水本 元治
KEK Proceedings 2000-23, p.55 - 56, 2001/02
原研とKEKは大強度陽子加速器を核とした、基礎科学研究や原子力工学研究を行うための統合計画を推進している。加速器として超伝導リニアックを第1のオプションとして検討しており、この場合の超伝導空胴と液体ヘリウムジャケットとの接合はHIP(熱間静水圧プレス法)を検討している。本報告では、上記のHIPにより継手を製作した場合の極低温冷却時熱応力について構造解析を行い、検討した結果を報告する。
椋木 健*; 大内 伸夫; 吉川 博; 長谷川 和男; 草野 譲一; 水本 元治; 加古 永治*; 斎藤 健二*; 野口 修一*
Proceedings of 25th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.314 - 316, 2000/07
原研とKEKは大強度陽子加速器を核とした、基礎科学研究や原子力工学研究を行うための統合計画を推進している。本加速器に使用される超伝導空胴は扁平形状をしており、真空負荷に対して十分な強度を要求されること、及びパルス化した電磁力により超伝導空胴は加振されるため、空胴の機械的特性が重要な検討項目となる。今回の報告では、972MHz超伝導空胴の形状と機械的特性の関係について解析・検討した。この結果、空胴壁角度を大きくする程構造的に強くなるが、電磁力デチューニングは逆に厳しい状況となり、トレードオフ的最適化が要求されること、多連セル空胴については固有振動数がビームのパルス運転周波数の50Hzの高次モードと非常に接近しており、対策が必要なことがわかった。
大内 伸夫; 草野 譲一; 赤岡 伸雄*; 水本 元治; 井上 均*; 野口 修一*; 斎藤 健治*; 竹田 修*; 村井 隆*; 来島 裕子*; et al.
KEK Proceedings 99-25, p.33 - 37, 2000/02
原研と高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、大強度陽子加速器により展開される基礎科学研究や原子力工学研究を行うための統合計画を進めている。その一環として原研では超伝導加速空胴の開発を進めている。平成10年度の成果として、(1)=0.886単セル空胴の性能測定、(2)=0.5、5セル空胴のプリチューニング、(3)高圧水洗浄装置の改造、(4)=0.886,5セル空胴の試作、(5)=0.805単セルスパッタ試作空胴の性能測定を行った。ここでは、これらの空胴開発の現状について報告する。
椋木 健*; 築島 千尋*; 大内 伸夫; 千代 悦司*; 草野 譲一; 水本 元治
KEK Proceedings 99-25, p.38 - 40, 2000/02
原研と高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、大強度陽子加速器を核とした、基礎科学研究や原子力工学研究を行うための統合計画を推進している。この一環として原研では超伝導加速空胴の開発を進めている。本報告では、(1)超伝導空胴のローレンツ力による変形、(2)変形に伴う共振周波数の変化、(3)多重セル特有の挙動、(4)RFパルスに対する動的な応答を計算機を用いてシミュレーションし、600MHz5連空胴の増強構造案を提案するとともに、それらの電気的、機械的特性を明らかとする。
椋木 健*; 村井 隆*; 大内 伸夫; 草野 譲一; 水本 元治; 斎藤 健治*
日本機械学会関東支部茨城講演会(2000)講演論文集, 2 Pages, 2000/00
原研と高エネ研は大強度陽子加速器を核とした、基礎科学研究や原子力工学研究を行うための統合計画を推進している。本報告では、空胴形状パラメータ(壁角度、アイリス半径)を変化させて構造解析を行い、空胴形状を最適化するとともに、極低温冷却時の異材接合(Nb-SUS)部熱応力による脆性破壊について破壊力学的手法により検討した結果をまとめた。
大内 伸夫; 千代 悦司; 築島 千尋*; 椋木 健*
Proceedings of 20th International Linac Conference (CD-ROM), 1 Pages, 2000/00
原研とKEKは共同で大強度陽子加速器計画を推進している。計画の中核をなす大強度陽子加速器のうち、リニアック高エネルギー部には超伝導加速器を採用する予定である。大強度陽子加速器用リニアックは、1°,1%以下の加速電場安定度が要求されているが、超伝導空胴のパルス運転では、ダイナミックローレンツデチューニングにより加速電場が乱される。その評価を行うために、ダイナミックローレンツデチューニングを記述するモデルを新たに開発した。モデル計算結果は実験結果と良好な一致を得た。上記モデルを空胴のRF制御シミュレーションに適用した結果、空胴電圧を滑らかに立ち上げ、立ち下げることによって、超伝導空胴のパルス運転において十分な安定度を得ることが示された。
大内 伸夫; 草野 譲一; 赤岡 伸雄*; B.Fechner*; 長谷川 和男; 竹内 末広; 水本 元治; 斎藤 健治*; 野口 修一*; 小野 正明*; et al.
Proc. of 1st Asian Particle Accelerator Conf. (APAC98), p.77 - 79, 1998/11
原研では、中性子科学研究計画用大強度陽子加速器のための超伝導加速空胴の開発をKEKと共同で進めている。その第一段階として、=0.5単セル空胴を2個試作し、その性能を試験した。空胴の機械加工は、プレス成形、トリム、電子ビーム溶接の工程で行った。機械加工後に、バレル研磨、電解研磨、熱処理、高圧水洗浄からなる表面処理を行い、原研テストスタンドにおいて空胴性能試験を行った。試験では、最大表面電場強度44MV/mを達成し、設計値16MV/mを大幅に上回る良好な結果を得た。また、大気圧荷重及びローレンツ力による共振周波数変化の測定も行い、計算値と一致する結果を得た。
赤図 伸雄*; 長谷川 和男; 本田 陽一郎*; 草野 譲一; 水本 元治; 椋木 健*; 大内 伸夫; 井上 均*; 野口 修一*; 斎藤 健治*
Proceedings of 6th European Particle Accelerator Conference (EPAC98) (CD-ROM), p.734 - 736, 1998/01
原研の中性子科学研究計画用の大強度陽子加速器実現のために、その基幹部分となる超伝導方式の陽子リニアックの開発を進めて来た。本報告はKEK(高エネルギー加速器研究機構)の超伝導加速器グループと共同研究で開発して来た=0.5のエネルギー領域の超伝導単セル空胴についての設計・製作・測定・評価について報告する。超伝導単セル空胴は共振周波600MHzの高純度ニオブ機から製作された楕円空胴であり、空胴内壁の表面処理として(1)プラスチックチップを用いた機械研磨、(2)電解研磨、(3)真空加熱炉による水素脱ガス、(4)超純水高圧洗浄のプロセスを経て、液体ヘリウム環境のクライオスタット内で、加速高周波特性を測定した。環境温度2K(超流動ヘリウム温度)で、表面最大電解強度44MV/mの世界最高値が得られた。
大内 伸夫; 草野 譲一; 赤岡 伸雄*; 竹内 末広; 長谷川 和男; 水本 元治; 井上 均*; 加古 永治*; 野口 修一*; 小野 正明*; et al.
Development of Large Scale Superconducting Radio Frequency (SRF) Technologies, p.50 - 55, 1998/00
原研では、大強度陽子加速器により駆動される強力核破砕中性子源を核とした中性子科学研究計画を提案している。リニアックの加速エネルギー及び最大平均ビーム電流は、それぞれ1.5GeV、5.3mAであり、0.1GeV以上の高エネルギー領域では超伝導加速器の採用を計画している。このため、超伝導陽子リニアックの設計開発をKEKと共同で進めている。ここで、超伝導空胴は陽子の速度に合わせるため8個のセクションに分割される。空胴の設計においては、RF及び構造解析を行った。また、空胴の開発では、テストスタンドを整備するとともに、=0.5単セル空胴を2台試作し、性能試験を行った。結果は良好で、最大表面電界44MV/m及びQ値310を達成した。これらの値は、設計パラメータを十分に満足するものである。
赤岡 伸雄*; 草野 譲一; 大内 伸夫; 水本 元治; 竹田 修*; 野口 修一*; 斎藤 健治*; 小野 正明*; 加古 永治*; 宍戸 寿郎*
Proceedings of 23rd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.289 - 291, 1998/00
中性子科学研究計画における大強度陽子加速器の高エネルギー加速部に用いる超伝導加速空胴の開発を行っている。これまでに空胴の形状、構造強度及びビームダイナミックスの検討が進められてきた。それと平行して単セル空胴の製作、性能評価を行ってきた。そして空胴の性能評価を行う上で必要となるテストスタンドの整備を行っている。このテストスタンドの一部である高圧水洗浄システムは、超伝導空胴の最終洗浄法として必要不可欠のもので、空胴の性能を決定付ける要素の一つになっている。このたび、本装置をKEKのLバンド空胴に適用し性能評価を行った。その結果について報告する。
千代 悦司*; 高戸 浩史*; 戸内 豊*; 草野 譲一; 水本 元治
Proceedings of 23rd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.243 - 245, 1998/00
原研、中性子科学研究用加速器の高周波源について発表を行う。本発表では、超伝導リニアックの高周波源について検討し、空胴RF励振方法やローレンツ力の影響を評価する。また、増幅管をクライストロンやIOTで構築したときのシステム検討を報告する。RF励振方法では、パルス励振と連続励振とを比較し、その励振方法によるローレンツ力に対する空胴デチューンの対応方法の違いを評価し、空胴励振のタイムパターンを示した。ローレンツ力の影響の評価では、空胴共振周波数の変化に対するRF電力の増加量及び空胴電圧の変化、電場立ち上がり特性を評価した。システム検討では、実在するクライストロンをモデルにしてRF源の供給電力及び効率を計算した。またIOTを増幅管とするときの特長及び問題点を示した。最後に、RF励振方法と増幅管種の組み合わせについて所見を記述した。
金正 倫計; 水本 元治; 草野 譲一; 長谷川 和男; 大内 伸夫; 小栗 英知; 戸内 豊*; 椋木 健*; 伊野 浩史*; 本田 陽一郎*; et al.
Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerator Technol., p.85 - 90, 1997/00
原研では核破砕中性子を用いた基礎科学研究の推進と、原子力分野への新たな応用を目的として、中性子科学研究計画を提案している。この計画では、加速エネルギー1.5GeV電流値数mAの大強度陽子加速器と、ビームパワー出力数MWが可能な陽子蓄積リングの開発が必要とされる。現在加速器のビーム入射部を構成する正及び負の高輝度水素イオン源、高周波四重極リニアック(RFQ)、ドリフトチューブリニアック(DTL)、高周波源などの要素技術開発を実施し、加速エネルギー2MeVのビーム試験に成功している。高エネルギー加速部を構成する超伝導加速空胴については、電磁場及び構造強度解析を進め、単セル空胴の試験を実施している。また、陽子蓄積リングについての概念検討も昨年度から開始した。本発表ではこれらの進捗状況について報告を行う。